『侍エンジニア』の評判を現役エンジニアが解説

プログラミングスクール大手の1つである『侍エンジニア(SAMURAI ENGINEER)』。プロモーションやビジネス雑誌で多く取り上げられており、実力のあるスクールであることは間違いありません。しかし、「実際のところどうなの?」と感じている人もいるのではないでしょうか。

ここではエンジニア歴14年目に突入した筆者から見た『侍エンジニア』のオススメ度を教えます。また、その理由と『侍エンジニア』はどういったスクールなのかも解説します。

目次

『侍エンジニア』のオススメ度

まず一番気になるであろうオススメ度ですが、エンジニア目線から見て★5段階中★3.5としました。

数多あるプログラミングスクールの中で見ると、『侍エンジニア』での学習は実戦で役立つスキルが身につく確率は高いです。まったくタメにならなかったということにはならないでしょう。

ただし、選択するコースによっては受講料がかなり高額となるため、身につけたスキルを活かせなかった場合のダメージはかなりデカいです。

以降ではオススメ度★3.5とした理由の詳細について紹介します。

評価を上げた部分

講師全員が指導力に長けた現役エンジニア

プログラミングに限らず、スクールでもっとも重要な要素は講師の質です。どれだけ素晴らしい学校であっても、講師の質が低ければ役立つスキルが身につくことは無いでしょう。

『侍エンジニア』の講師は現役エンジニアが担当しています。つまり、その技術でお金をもらっているプロということです。したがって、講師のスキルレベルは世に認められている技術であり、それを身につけることができれば、あなたも世に求められる人材になるわけです。

また、現役であるということはかなり重要です。現役ということは「今まさに社会に求められている技術を使っている」ということを表しています。逆に「現役を退いたエンジニア」や「学生」が講師だった場合、社会が求めているスキルを学べない可能性があります。この部分を侮っていると、いざ実戦に入った際に痛い目に遭います。

たとえば、私が勤めている会社にも毎年新卒が入ってきてます。地力の高い優秀な学生です。しかし、実戦となるとなかなか活躍できないものです。地力はあるし大学で十分スキルを磨いてきたはずなのにです。

その理由は簡単で、実戦に対するスキルを身につけていないからです。いくらスキルを磨いていたとしても、それが実戦向きでなければ役に立たないのです。

このように「実戦向きのスキル」を身につけることは重要なのです。したがって「現役エンジニア」から学習できるというのは、かなりメリットがある要素となるのです。

受講生一人一人に専属の講師が付く

『侍エンジニア』では受講生一人一人に専属の現役エンジニア講師が付きます。

講師が変わると、言葉のニュアンスが少し違ったり、教え方が違ったりして、受講生としては少しストレスに感じる部分が出てきます。場合によっては、以前教えてもらったことと少し違うことを言われることだってあるかもしれません。

一方、講師が同じであればそのような心配はありません。親しみ慣れた講師なので安心してレッスンを受けることができますし、教えてもらう内容に差異が生まれることはないでしょう。

また、講師側も同じ受講生を見続けていると、受講生の特徴や苦手な部分などを把握できるため、教える内容の精度も上がってきます。

このように専属の講師が付くということにはとても大きなメリットがあるのです。

受講生に合わせたオリジナルカリキュラム

『侍エンジニア』には大枠のコースはありますが、レッスン内容は受講生一人一人に合わせたものになります。いわゆるオリジナルカリキュラムによってレッスンが進行するわけです。

そのため、最初にどういったことを目指しているかを受講者からヒアリングを行い、そのヒアリング結果によってオリジナルカリキュラムが作られます。

これにより、決まったカリキュラムよりもさらに効率的な学習を進めることができ、受講者のスキルアップがより確実なものとなります。

幅広い受講時間

『侍エンジニア』のレッスン可能時間は、毎日朝8時〜夜22時までとなっており、他のプログラミングスクールと比較してもかなり幅広いです。また、担当講師と相談して合意を取ることができれば、時間外のレッスンを受けることも可能です。

そのため、スキマ時間を有効活用したり、昼間は仕事で忙しくても朝や夜にレッスンを受けることが可能となります。とても融通が利きます。

レッスンを続ける上で、この幅広い受講時間はとても有り難いものです。忙しくて一度受講ができなかったりすると、それだけでモチベーションが下がり、継続することが難しくなる場合もありますからね。

就職・転職サポートや就職・転職に特化したコースが用意されている

プログラミングのスキルを身につけたい理由は何でしょうか?大体の方は、そのスキルを武器に就職・転職を考えているのではないでしょうか。つまり、スキルを身につけることは目的の過程に過ぎません。

しかし、いくらスクールでスキルを身につけたからといって、簡単に就職・転職できることはないでしょう。なぜならそのスキルを活かした実績が無いからです。つまり、いくら高いスキルを身につけたとしても、社会から見たら未経験者なのです。なかなか雇ってくれる会社はないでしょう。

そこで重要となるのがスクールの就職・転職サポートです。『侍エンジニア』は就職・転職サポートにもしっかりと力を入れているスクールです。

まず、『侍エンジニア』の受講生は卒業後であっても就職・転職サポートを受けることができます。

IT業界に特化した専門エージェントが、 約500社(パートナー含めると約10,000社)の中から受講生に対して最良な企業を紹介してくれます。また、職務経歴書の作成から面接・自己PRの対策方法までしっかりとサポートしてくれるため、IT業界が初めての人も安心して就職・転職に挑むことができます。

さらに、より就職・転職に特化した「転職コース」という専門のコースも用意されています。

「転職コース」は未経験から最短でエンジニア転職を実現する転職特化型のコースです。初期費用が無料から始められ、転職に成功すれば受講料は無料という魅力的なものになっています。

より実践的なスキルや知識の学習を進めながら、専任のキャリアアドバイザーが履歴書の添削から面接対策を行うことができ、転職を効率的に行うことができます。

ただし、転職に特化している分、スキル習熟度は若干浅くなりがちになると思われます。転職後にさらにスキルを深める努力が必要になるでしょう。

評価を下げた部分

基本的にオンラインのみの対応

『侍エンジニア』は2021年時点では、レッスンは基本的にはオンラインのみの対応です。

Q&Aを見るとコロナウイルスの影響によってオンラインのみの対応となっているようなので、状況によっては講師と対面でレッスンを受けることもできるようですが、基本的にはオンラインのみの対応と言って良いでしょう。

しかし、やはり教室に通って、直に講師と話しながら学習を進めたいと考える人もいるはずです。対面の方が安心感を感じる人もいるでしょう。

そういった面で見ると、『侍エンジニア』は少し選択の幅が狭いかなと感じてしまいます。といっても、最近はオンラインでも円滑なコミュニケーション環境を構築できるため、オンライン学習で困るということはほとんどないでしょうけど。

料金設定が高い

プログラミングスクールは基本的に結構お金が掛かるものです。しかし、最近はたくさんのプログラミングスクールが登場して市場競争が激しくなっており、料金設定を安くしているプログラミングスクールもたくさんあります。

そのため、相対的に見ると『侍エンジニア』の料金設定はかなり高く見えます。その分、オリジナルカリキュラムであったり、専属の講師が付いたりといった質の高さを得ることができますが、それにしても高いと感じてしまうかもしれません。

もう少しだけ安く設定してもらえれば、「『侍エンジニア』でプログラミングに挑んでみよう」という人が増えると思うのですが…

社会的評判が少し良くない

過去の話ですが、『侍エンジニア』が公開していたブログ記事に、エンジニアらしからぬコードが公開されていたことがあり、それが原因で炎上したことがあります。

確かにコードの内容を見ると質の低いものであり、「こんなコードを書く講師から学んで大丈夫か?」と感じても仕方ないかなと思います。

ただ、ブログの記事はおそらく講師の人ではなく、ブログ記事数を増やすために委託している物と思われるので、実際の講師の質とは無関係だとは思いますが…どちらにせよ心象は良くありませんね。

『侍エンジニア』はどんなスクールか

受講形態について

基本的にオンライン完結

『侍エンジニア』の受講形態は基本的にオンライン完結となります。

場所や時間に融通が利くため、受講できる時間を確保しやすいというメリットがあります。一方で対面式ではないので、少し意思疎通が上手くいかない場面に遭遇する可能性もあるでしょう。

オンラインで円滑にレッスンを進めるためには、受講者からも積極的に講師に情報を伝えることが重要になります。レッスンが始まったら積極的に講師の人とコミュニケーションを取りましょう。

ただし、状況や受講者の場所によっては対面でのレッスンにも対応しているので、どうしても対面が良いという方は相談してみると良いでしょう。(コロナウイルスの影響で2021年時点ではオンラインのみの対応となっています。)

マンツーマンレッスン

受講者には一人一人に専属の講師が付き、その講師とマンツーマンで学習を進めていきます。

マンツーマンなので他の受講者を気にすることはなく、講師と集中して学習を進めることができます。時間を少しでもムダにしたくないということなら、マンツーマンという受講形態は最適な形態と言えるでしょう。

また、いつも同じ講師とレッスンできるので、新しい講師の人に慣れる必要がなく、さらに効率的に学習することができます。ただし、講師の人との相性もあるので、相性が合わないなと感じた場合は相談して講師の変更も検討した方が良いでしょう。

コースについて

『侍エンジニア』ではレッスン内容はオリジナルカリキュラムを組むことになります。したがってコースは目的別に分かれており、以下の6つに分かれます。

侍エンジニアのコース一覧
  • デビューコース
  • エキスパートコース
  • AIコース
  • 転職コース
  • Webデザインコース
  • フリーランスコース

それぞれのコースの学習内容は下記通りです。

デビューコース

コース名の通り、プログラミングやWeb開発がどういったものなのかを知るために、安価に学習してみたいという方向けのコースです。

SAMURAIオリジナルの教材を元に学習を進め、アプリ開発を習得できます。また、専属講師と週1回のマンツーマンレッスンを行い、開発工程の一通りを簡単に学ぶことができます。

ただし、学習できる内容は全体的に浅めで、即現場に挑めるほどのスキルを身につけることは出来ないでしょう。

エキスパートコース

こちらは実戦向きのスキルを身につけることができるコースになります。プログラミングの基礎学習からオリジナルアプリ開発までを習得できるので、開発というものがどういったものなのかを深く理解することができます。

また、講師にいつでもチャット相談できるので、学習上での疑問点や現場での体験談などを聞くことができます。現場の体験談は就職・転職時にも役立つ情報ですから、講師からいろいろな情報を引き出しておくと良いでしょう。

AIコース

最先端の人工知能(AI)に関するスキルを学習できるコースです。Pythonの基礎学習から始まり、チャットボットやスマートスピーカーといったものを使ってAIの実装を行っていきます。

また、実データの機械学習処理、画像解析、ブロックチェーン習得といったAIの関連分野も学習できるので、AIに少しでも関与する部分を学習したいのであれば、このコースを選択しましょう。

ただし、AI分野は奥が深く、目覚ましい発展を遂げている分野です。そのため、コースを修了したからといって最先端の現場にすぐ行けることはないでしょう。このコースで学べることはAI分野のベースとなる部分でしょうから、学んだこと活かしてさらにスキルアップを目指す必要があるでしょう。

転職コース

未経験から最短でエンジニア転職を実現する転職特化型コースです。初期費用が無料から始められ、転職に成功すると受講料が無料となるため、「絶対転職するんだ!」という方にとっては魅力的なコースになっています。

ただし、転職を目的としているため、自分がやりたいと思っている仕事内容の現場に付くのは少し難しいかもしれません。

そのため、一度エンジニアとして経験を積み、その経験を活かして自分のやりたいことが実現できる現場に再転職するという計画で進めると良いでしょう。

Webデザインコース

最短1ヶ月からオリジナルWebサイトのWebデザイン基礎から制作までを学ぶことができます。プロのデザイナーが専属講師として付き、マンツーマンレッスンを行いスキルを身に付けていくことができます。

Webデザインに特化しているコースなので、HTML/CSSやJavaScriptといった分野を重点的に学び、最終的にはそれらのスキルを統合してオリジナルWebサイトを作成することで、Webデザイン全体を学ぶことができます。

オリジナルの制作はかなりキツく挫折しやすい内容ですが、専属講師がマンツーマンで指導してくれるため、挫折することなく、より実戦向きのスキルを身につけることができるでしょう。

フリーランスコース

会社や団体などに所属せず、自身で案件を獲得する「フリーランス」になるためのノウハウを学習できるコースです。

プログラミングの基礎から多様な制作ツールの使い方を学び、それらを活かして作品制作を行い、作品を提示することで案件獲得するまでを目指します。

また、案件獲得にはプログラミングやツールの使い方以外にも、交渉術や効果的な作品の提示方法などのスキルも必要となるのですが、これらのノウハウも学習することができます。

といっても、このコースを修了したからといって、フリーランスとしてバリバリ稼げるようになるかといえば、そんなことはありません。フリーランスで稼ぐためには実績が重要になるので、学習したスキルを活かして実績を積みながら、さらにスキルを高める努力が必要になるでしょう。

料金プランについて

各コースによって料金がかなり異なります。

コース料金
デビューコース4週間プラン:¥68,000
12週間プラン:¥198,000
24週間プラン:¥298,000
エキスパートコース12週間プラン:¥498,000
24週間プラン:¥798,000
48週間プラン:¥1,098,000
AIコース12週間プラン:¥698,000
24週間プラン:¥898,000
48週間プラン:¥1,598,000
転職コース4週間プラン:¥58,000
12週間プラン:¥190,000
Webデザインコース4週間プラン:¥68,000
12週間プラン:¥198,000
フリーランスコース12週間プラン:¥698,000
24週間プラン:¥898,000
48週間プラン:¥1,598,000

上記の料金に加えて、各コース入学金10万〜30万円前後も必要となるため、総額で見るとかなり高額な料金設定になっています。

また、学習期間が長くなるとその分料金が高く設定されています。当然学習期間が長い方がより深くスキルを身につけることができますが、それなりの覚悟が必要な価格です。

割引キャンペーンを活用しよう

『侍エンジニア』では、期間によっては割引キャンペーンを実施しています。

割引の割合はそれほど高いものではありませんが、料金自体が高額なので割引額でみると結構なお金になります。

たとえば5%割引などが実施された場合、最大で8万円近く値引きされます。少しでも安く済ませたいのであれば、割引キャンペーンを有効に活用しましょう。

まとめ

『侍エンジニア』は受講生一人一人にオリジナルカリキュラムを提示してくれるため、他のスクールと比較して効率的に学習できるプログラミングスクールです。

基本的にオンラインなので、オンライン学習でも問題無いという方は、『侍エンジニア』を候補の1つに入れておくと良いでしょう。

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