日本語配列と英語配列、どっちにすべきかエンジニアが解説

キーボード購入時に選択を迫られるキー配列。「日本語配列にすべきか…英語配列にすべきか…」と悩んでいませんか?

ここではどちらの配列を選択すべきか、エンジニア目線で解説してみたいと思います。

目次

結論:慣れている配列にすべし

慣れてしまったHHKBのUS配列

最初に結論から言うと「慣れている配列にしたほうが良い」ということです。これは私の経験から導き出されました。

私は大学時代にたまたま研究室に置いてあった「英字配列」のキーボードを使っていました。そして、それで慣れてしまったのです。

その後、社会人になって職場で働き始めたのですが、そのときに支給されたキーボードは「日本語配列」のキーボードでした。しかし、使い始めてすぐに違和感を感じて、どうにもこうにも慣れることができませんでした。とくに記号とEnterキーの打ち間違いに悩まされました。

そのため、最終的には自分で英字配列のキーボードを購入して、会社に持ち込んで使っていました。

というわけで、もしあなたが慣れているキー配列があるのであれば、その配列のキーボードを買うと良いでしょう。

各配列のメリット・デメリット

ここからは日本語配列・英語配列のメリット・デメリットについてまとめました。

  • 慣れているキーボードなんて無い!
  • 慣れている配列はあるけど、それでも変えたいんだ!

という方は配列を選ぶときの参考にしてみてください。

日本語配列

まずは日本語配列のメリット・デメリットについて解説します。

メリット

日本語配列のメリットは下記の4つが挙げられます。

学校や職場で馴染みやすい

日本語配列において、このメリットは絶大です。

学校や職場などで採用されているキーボードは基本的に日本語配列です。英語配列のキーボードを採用している職場は、今とのところ1社も見たことありません。(海外系の企業ならあるかも?)

したがって、日頃から日本語配列の入力に慣れていれば、学校や職場でも戸惑うこと無くタイピングできます。そう簡単に切り替えることはできないですからね。

「かな打ち」で日本語入力できる

日本語配列のキーボードでは「かな入力」ができます。

今の主流はアルファベットによる日本語入力ですが、日本語を最速で打ち込みたいのであれば、「かな入力」という選択肢もあります。

たとえば、「か」を入力する場合、アルファベット入力だとK + Aといった感じで2つのキーを押さなければなりませんが、「かな入力」であればが印字されているキーを押すだけで済みます。

一応、英語配列のキーボードでもキーマップを変えることで対応できますが、どうしても無理が出てくるので「かな打ち」を考えているのであれば日本語配列を選ぶべきです。

全角/半角キーがある

日本語入力でお馴染みの「全角/半角」キーがあるのも日本語配列のメリットです。

IMEのオン/オフ(日本語入力のオン/オフ)を切り替えるときに、この「全角/半角」キーを使っている方も多いでしょう。後に英語配列のデメリットでも紹介しますが、英語配列にはこの「全角/半角」キーがないので、IMEのオン/オフ切替は少し工夫が必要になります。

その点、日本語配列であればサクッと切り替えられるので便利なキーと言えるでしょう。

売るときに値が付きやすい

日本国内においての需要を見ると、日本語配列の方が需要が高い傾向にあります。

したがって、「もしかしたらキーボードが気に入らなくて売るかも」といったことを考慮するのであれば、日本語配列のキーボードを選んでおいた方が良いでしょう。

デメリット

日本語配列のデメリットは下記の2つが挙げられます。

記号の位置が合理的ではない

日本語配列のキー配列をよく見ると、記号の位置が合理的でないことに気づきます。

たとえば、四則演算の記号はバラバラに配置されていたり、括弧の記号は上下に並んでいたりと、ちょっと直感に反する位置へ配置されています。

配置なんて慣れてしまえば問題ありませんが、ちょっとした気持ち悪さみたいなものはありますね。

刻印が煩雑(物による)

日本語配列は「かな打ち」を考慮しているため、キートップに「かな」も印字されています。

したがって、キーによっては記号と「かな」が所狭しと印字されて煩雑です。といっても、これによって何か悪いことがあるかと言えばそんなことはなく、ただ単に見た目がゴチャゴチャするだけです。そこまで大きなデメリットになることは無いでしょう。

また、製品によっては日本語配列でも「かな」を印字していない物もあるので、そういう物を選べば煩雑さは改善されます。

昔使っていたREALFORCEは日本語配列ながら刻印がシンプル

英語配列

次に英語配列のメリット・デメリットを解説します。

メリット

英語配列のメリットは下記の3つが挙げられます。

ホームポジションを維持しやすい

英語配列でもっとも目立つメリットとしては、ホームポジションを崩しにくいという点でしょう。

英語配列のキーボードはEnterキーが横長になっており、右手の小指を伸ばせば届く位置にいます。これによりホームポジションを大きく崩すこと無くタイピングができるわけです。

一方、日本語配列のEnterキーは四角に近い形状をしており、右手の小指で押そうにも少し右手全体を移動させなければなりません。そのため、ホームポジションを崩しやすいわけです。

記号の位置が分かりやすい

英語配列のキーボードは記号が合理的にまとまっています。

四則演算の記号は近くにまとまって配置されていますし、括弧の記号も左右に並んでいて直感と一致しやすい位置に配置されています。

慣れの問題なので合理的だから良いというわけでもありませんが、少しばかりですが記号の位置を覚えやすいかもしれませんね。

刻印がシンプル(物による)

英語配列のキーボードは「かな」の印字がないのでシンプルになります。

英語配列は「かな入力」を考慮していないので、「かな」を印字しておらず、アルファベットと記号だけが印字されています。したがって、印字がゴチャゴチャしないのです。

ただ、物によっては日本語配列のキーボードでも印字をシンプルにしているものもあるので、一概に英語配列のメリットとも言えませんが。

デメリット

英語配列のデメリットは下記の3つが挙げられます。

学校や職場のほとんどが日本語配列でタイプミスしやすい

日本の学校や職場で採用されているキーボードは、基本的に日本語配列です。

そのため、家で英語配列に慣れてしまうと学校や職場でタイピングミスが頻発するという事態になりやすいです。とくに「@」や「”」、「:」あたりに悩まされるでしょう。

学校や職場でキーボードを選べたり、自分のキーボードを持ち込むことができるのであれば問題ありませんが、絶対大丈夫とは言えないので、英語配列を選ぶ場合は慎重に検討した方が良いでしょう。

全角/半角キーがない

英語配列のキーボードには、IMEのオン/オフ切替で使う「半角/全角」キーがありません。

じゃあ、どうやってIMEのオン/オフを切り替えるかというと、基本的にはAlt + ~ になります。2つのキーの組み合わせになりますし、場所的にも押しにくいので切替がちょっと面倒になります。

ただし、キーマップの変更によってこのデメリットは解決できるので、そこまで大きなデメリットになることは無いでしょう。

たとえば、私はCtrl + SpaceでIMEのオン/オフを切り替えるように、Windows/Macともにセッティングしています。(Linuxとも相性がいいので、この切替設定はおすすめです。)

売るときに値が付きにくい

日本語配列のメリットでも述べましたが、日本国内における需要は日本語配列の方が高いです。

したがって、英語配列のキーボードを売りに出す場合は、同モデルの日本語配列に比べて安くなる傾向にあります。売りに出す可能性があるのであれば、英語配列はちょっと注意した方が良いでしょう。

まとめ

おすすめとしては冒頭でも述べたとおり、慣れている配列を選択すると良いでしょう。

もし、慣れている配列は無く、初めてキーボードを選ぶのであれば「日本語配列」をお勧めします。会社によってはキーボードの持ち込みが禁止のところもあったりして、「会社では日本語配列」、「家では英語配列」みたいなことになって打ち間違いが起こりやすくなります。

私は英語配列で慣れてしまったので今更変える気はありませんが、日本の学校・会社に通うのであれば日本語配列に慣れておいた方が断然楽だなと感じています。ただ、海外で働くつもりであれば、英語配列に慣れた方が良いかもしれませんね。

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