コスパに優れたイヤホンはたくさんあります。例えば、以前紹介した『final E3000』も非常にコスパに優れた製品でした。

しかし、ここで紹介するゼンハイザー(SENNHEISER)の『CX 300S』は『final E3000』を上回るコスパを感じました。『final E3000』より少しだけ値が張りますが、それ以上の価値を提供してくれるイヤホンです。
もし、懐が許すのであれば、『CX 300S』の購入を検討してみることを強くおすすめします。
以降では『CX 300S』の主な仕様、実際に使ってみて感じた音質や耐久性、利便性などについて紹介します。これらを見たら、なぜ『CX 300S』がおすすめなのか分かりますよ。
『CX 300S』の概要
まずは『CX 300S』がどういった製品なのか、主な仕様と特徴に分けて紹介しておきます。
『CX 300S』の主な仕様
『CX 300S』の主な仕様は以下の通りです。
装着タイプ | カナル型 |
接続タイプ | 有線 |
周波数帯域 | 17–21,000Hz |
構造 | 密閉型(クローズド) |
ジャックプラグ | 3.5mm ミニプラグ |
ケーブル長 | 1.2m |
インピーダンス | 18 Ω |
周波数特性(マイク) | 100 – 10,000Hz |
感度(マイク) | - 44dBV/Pa |
カラー | ブラック ホワイト レッド |
価格 | 6,000円前後 |
付属品 | イヤーアダプターセット (XS、S、M、L) 保管用ポーチ クイックガイド |

通話用の内蔵マイクと音楽操作用のリモコンを搭載しており、テレワークにおいても活用することができます。
なお、接続は有線のみであり無線接続には対応していないので要注意です。
『CX 300S』の特徴
公式サイトにもある通り、『CX 300S』の特徴は以下の通りです。
高解像度な再生能力
これはゼンハイザーのイヤホン・ヘッドホン全体に言えることですが、ゼンハイザーのトランスデューサー技術により『CX 300S』も高解像度な再生能力を備えています。
全音域が潰れることなく、満遍なく細やかに音を出力するため、音源が表現したいことを損なうこと無く音を響かせてくれます。
強力な低音レスポンス
ゼンハイザーと言えば全体的にフラットな音が特徴的ですが、公式サイトの説明にもある通り「ゼンハイザーのトランスデューサー技術により、強力な低音レスポンス」を実現しています。
人間工学に基づいたインイヤー設計
『CX 300S』は周囲の騒音を遮断するための人間工学に基づいたインイヤー設計が施されています。そのため、軽微な雑音をシャットアウトしてくれるという特徴を持っています。
タフでもつれにくいケーブル
『CX 300S』のケーブルは太くて絡みにくいケーブルになっています。そのため、断線やケーブルの絡みに悩まされることなく、音楽を楽しむことができます。
『CX 300S』の感想
ここからは『CX 300S』を実際に使ってみた感想を以下の項目でまとめました。
最初に言っておくと総合的な満足度はとても高いイヤホンでした。
理由については、以降の「良かったところ」を見て頂ければと思いますが、完璧なイヤホンではないので「イマイチなところ」もしっかりと吟味して、購入を検討してください。
『CX 300S』の良かったところ
ここからは『CX 300S』を実際に使ってみて、「良いね!」と感じたところを紹介します。
ゼンハイザーらしい音質の高さ

ドイツのヘッドホン・マイクロフォン老舗であるゼンハイザーは、音質に定評のあるメーカーです。そして、ここで紹介している『CX 300S』も多分に漏れず、ゼンハイザーらしい音質の高さを感じることができました。
音の解像度が高く、低音から高音まで音が潰れることはありません。また、全体的にフラットな音作りもゼンハイザーらしく、聞き疲れのない環境を提供してくれます。
この価格帯では優秀な低音の響き
『CX 300S』は6,0000円(税込)を割る価格帯のイヤホンでありながら、ベース・ドラムの低音の響き・震えを感じることができるほど、しっかりと低音を響かせてくれます。かといって、過度に強調されているわけではなく、他の音域とのバランスも取れています。
私が持っている『final E3000』のマイク付き版が5,000円弱の製品なのでそれより1,000円ほど高くなりますが、『final E3000』と比べると圧倒的に『CX 300S』の方が低音を響かせます。
『final E3000』を検討しているのであれば、『CX 300S』も検討してみると良いかもしれません。
カナル型とは思えない音場の広さ
『CX 300S』はカナル型のイヤホンですが、音場を広く感じます。
もちろんカナル型イヤホンなので、開放型のヘッドホンなどと比較すると頭の中で鳴っているように感じますが、それでもそこら辺のイヤホンと比較すると音場を広く感じることができます。
イヤホンで聴くと頭の中で鳴っている感じがして気持ち悪い方は、『CX 300S』を試聴してみると良いかも知れません。
タフなケーブル

画像を見ても分かるとおり『CX 300S』のケーブルはきしめん状で少し太目になっています。
そのため、多少テンションが掛かったとしても断線の心配はなく、安心して使うことができます。それまで使っていた『final E3000』はレビュー記事にも書いたとおり、細くて1回断線したことがあったので、『CX 300S』の太さの方が私は好みです。
ただ、太くなっている分しなやかさは失われているので、しなやかなケーブルが好みの方は『CX 300S』は合わないかもしれません。
『CX 300S』の普通なところ
ここからは『CX 300S』を実際に使ってみて、「まあ、普通かな」と感じたところを紹介します。
イヤーチップの遮音性

『CX 300S』の特徴として「周囲の騒音を遮断するための人間工学に基づいたインイヤー設計」とあります。
実際に聞いてみた感じとしては、たしかに遮音性はそれなりに高いかなと思いますが、特筆するほどかと言うと微妙かなと思います。『final E3000』も遮音性が高く、それと同等くらいかなと感じました。
ただ、イヤーチップは4つの大きさが用意されているので、「イヤーチップが合わない!」といった心配はないと言えるでしょう。
マイクの音質

『CX 300S』にはマイク機能も付いていますが、このマイクの音質は可もなく不可もなくといった感じです。
マイクの周波数特性が「100 – 10,000Hz」となっており数値上はそこまで良くないですが、MacBookで録音して聞いてみた感じだと、普通の会話程度であれば問題ないかなと思います。
テレワークの通話程度であれば十分機能するほどの音質は持っていると考えて良いでしょう。
『CX 300S』のイマイチなところ
ここからは『CX 300S』のイマイチなところを紹介します。
ケーブルが少し短い
『CX 300S』のケーブルは1.2mとなっています。
『final e3000』を使っていたときも感じたのですが、1.2mって微妙に短く感じてしまいます。ノートPCに接続して使う分には問題ないですが、デスクトップPCに接続して使うにはちょっと短いです。
といっても、長すぎるとそれはそれで大変なので、用途に合わせて延長ケーブルを使うと良いのかもしれません。
リモコンの操作性

『CX 300S』には音楽の再生/停止やマイクのオン/オフを操作できるリモコンが付いていますが、このリモコンはちょっと操作性が悪いです。
というのも、このリモコンにはボタンは1つしかないため、ボタンを押す回数や押す長さで操作を変える必要があります。
たとえば、再生/停止は「ボタンを1回押し」ですが、逆戻しだと「ボタンを3回押してHold」みたいな操作をしなくてはなりません。
リモコンはオマケ程度の要素と考えておいた方が良いでしょう。
まとめ
『CX 300S』を実際に使ってみた感想をまとめましたが、総合的には満足度の高いイヤホンであることは間違いありません。ゼンハイザーの素晴らしい音があなたを包み込んでくれますよ。
「有線イヤホンでコスパの良いやつが欲しいな…」という方は、『CX 300S』も選択肢の1つに加えると良いでしょう。
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