システムエンジニアやプログラマになると、プログラミングでキーボードを酷使することになります。そのため、なるべく打ち心地がよく、疲れにくいキーボードが好ましいです。
ここではエンジニアとしてキーボードを叩き続けた私が、自身の経験と周囲のエンジニアから情報を収集し、その結果として厳選されたプログラミングに適したキーボード5つ紹介します。
プログラミングを始めた方、また絶賛プログラミングを行っている方の参考になればと思います。
プログラミングに適したキーボードの特徴
オススメのキーボードを紹介する前に、プログラミングに適したキーボードとはどういったものか、経験からざっくり説明します。
私はプログラミングに適したキーボードは下記の要素を満たしているものと考えます。
- 長時間タイピングしても疲れない
- タイピングしていて気持ちいい
- 長期間使っても壊れない耐久性
- 高い入力信頼性
長時間タイピングしても疲れない
プログラミングをしていると、一般の人よりタイピング量が増えます。最近はエディターによる補完が優秀なのでタイピング量は減ってきていますが、それでもバシバシ叩きます。
そのため、長時間タイピングしていても疲れにくいというのは重要な要素になります。とくにタイピングで底打ちする人は疲れやすいですし、指に掛かる負担が大きくなります。なるべくストロークの長いキーボードにすると良いでしょう。
タイピングしていて気持ちいい
プログラミングをしていると、リズムやテンポが重要だなと感じます。気持ちよくタイピングしていると不思議とコードが頭に浮かんできます。
自分の手と同化するような、そんな気持ちの良さを与えてくれるキーボードがプログラミングに適しているでしょう。プログラミングにより集中できるようになります。
長期間使える高い耐久性
プログラミングを続けていると使っているキーボードに慣れてきて、それ以外のキーボードに違和感を感じたりします。たとえ同じ型のキーボードを購入したとしてもです。また、使い続けているキーボードに愛着がわいてきて、相棒のように感じてきます。
したがって、なるべく同じキーボードを長く使い続けたいのです。つまり、キーボードの耐久性というのも重要な要素になります。なるべく耐久性の高いキーボードを選ぶと良いでしょう。
高い入力信頼性
これは上記の「高い耐久性」とも関係するのですが、キー入力の信頼性もプログラミングでは重要です。
基本的にどんなキーボードでも、キーを押したらキーに合った文字を入力してくれます。しかし、経年劣化などによって入力に異常をきたす場合もあります。入力の異常はプログラミングコードに直接影響が出てくるので致命的です。
したがって、入力信頼性の高いキーボードが好まれます。チャタリングや経年劣化に強いスイッチ機構を採用しているキーボードを選ぶと良いでしょう。
プログラミングに適したキーボード5選
ここからが本題。上で紹介した「プログラミングに適したキーボードの特徴」を満たすキーボードを5つ紹介します。
『REALFORCE』シリーズ
https://archisite.co.jp/products/realforce/
キーボードのオススメを検索すると、必ずと言って良いほど出てくる人気のキーボード『REALFORCE』。その『REALFORCE』の特徴は下記通り。
- 静電容量無接点方式による高耐久・高信頼性のキースイッチ
- フェザータッチとも言われる滑らかなタッチ
- 入力に適したキー形状
- 『Nキーロールオーバー』対応
『REALFORCE』を製造している東プレは、静電容量無接点方式のキースイッチを製造しており、そのキースイッチを採用しているキーボードが『REALFORCE』となります。
静電容量無接点方式は名前にも含まれているとおり、物理的な接点がなく電気的変化によってスイッチのON/OFFを感知します。そのため、高い耐久力と信頼性が特徴となります。物理的な接点があると、そこが経年劣化してスイッチングに問題を抱えることになりますからね。
また、東プレの静電容量無接点方式は、後に紹介するおすすめのキーボードたちにも採用されています。つまり、他メーカーも認める品質の高さがあるわけです。
キータッチは非常に滑らかで、指に吸い付くような感覚です。手に馴染めば馴染むほど気持ちよさが増してくる、そんなキーボードと言えるでしょう。
『HHKB』シリーズ
https://www.hhkeyboard.com/uk/
こちらも『REALFORCE』と同じくらい人気のキーボード。『HHKB』の特徴は下記通り。
- 静電容量無接点方式による高耐久・高信頼性のキースイッチ(東プレ製)
- サクサクしたタッチ
- 必要最小限のキーで構成されたコンパクト設計
- 入力に適したキー形状
- 『Nキーロールオーバー』対応
基本的な部分は『REALFORCE』と同じ特徴を持っています(東プレ製の静電容量無接点スイッチを使っているので当然ですが)。
しかし、静電容量無接点方式は比較的キータッチの感触を柔軟に変えることができるので、『REALFORCE』と比較すると少しタッチ感が異なります。『REALFORCE』と比較すると少しタクタイル感が強い感じがしますね。
また、『HHKB』のもっとも特徴的な部分はキー配列です。一見すると「キーが足りないのでは?」と感じるほどの最小構成になっており、めちゃくちゃコンパクトなキーボードになっています。コンパクトなので机の上のスペース占有率は低く、開発機材などを置くときに役立ちます。
ちなみに周りのエンジニアはこの『HHKB』をよく持っています。玄人感と『HHKB』というネーミングが惹かれるのでしょうかね。かくいう私もその一人ですが。
『LEOPOLD』シリーズ
https://archisite.co.jp/products/leopold/
韓国・LEOPOLD(レオポルド)社のハイエンドキーボードで、最近人気が高まっています。『LEOPOLD』の特徴は下記通り。
- 静電容量無接点方式による高耐久・高信頼性のキースイッチ(東プレ製)
- タクタイル感の強いタッチ
- 入力に適したキー形状
- 『Nキーロールオーバー』対応
こちらも基本的な部分は『REALFORCE』と同じ特徴を持っています(東プレ製の静電容量無接点スイッチを使っているので当然)。
タッチ感は『HHKB』に近いですが、『HHKB』より少しタクタイル感が強い感じがします。
ただ、『REALFORCE』や『HHKB』と比較すると少し高価な点が難点ですね。もう少し安ければもっと使う人が増えると思うのですが。
『NiZ』シリーズ
NiZ
中国の会社で製造されているハイエンドキーボードで、こちらも最近人気が高まりつつあります。『NiZ』の特徴は下記通り。
- 静電容量無接点方式による高耐久・高信頼性のキースイッチ
- 柔らかなタッチ
- キートップがCHERRY MXと互換性あり
- 入力に適したキー形状
- 『Nキーロールオーバー』対応
これまで紹介してきたキーボードは東プレ製の静電容量無接点スイッチを使っていましたが、『NiZ』は自社の静電容量無接点スイッチを採用しています。
タッチ感は柔らかで『REALFORCE』に近いですが、それより更に柔らかに感じます。
また、『NiZ』のキートップはCherry MXと互換性があるため、キートップをカスタマイズして自分色に染めることも簡単にできます。キーボードのデザインにこだわる方は、この『NiZ』がオススメですね。
さらに『NiZ』はこれまで紹介してきたキーボードと比較すると安価な傾向にあります(それでも2万円ほどしますが)。静電容量無接点方式を採用したキーボードの中ではコスパが高いキーボードと言えるでしょう。
『Majestouch』シリーズ
https://www.diatec.co.jp
ダイヤテック株式会社が製造する『Majestouch』も人気のキーボードの1つです。『Majestouch』の特徴は下記通り。
- メカニカル方式のCHERRY MXスイッチを採用
- タッチ感は軸によってさまざま
- 『Nキーロールオーバー』対応
- 入力に適したキー形状
- 豊富なラインナップ
これまで紹介してきたキーボードはすべて静電容量無接点方式でしたが、『Majestouch』シリーズはメカニカル方式のスイッチを採用しています。メカニカル方式も静電容量無接点方式には適いませんが、メンブレン式の高い耐久性・入力信頼性を誇る方式です。
また、CHERRY MXスイッチを採用しており、非常に豊富な軸の種類が用意されています。軸によってタッチの感じ方や打鍵音が変わってくるので、自分好みのキーボードを見つけるのに適しています。
さらに『Majestouch』シリーズはカラーやサイズのラインナップも豊富なので、『Majestouch』シリーズと一口に言っても、その中でさまざまな選択肢があります。きっと自分好みのキーボードが見つかるでしょう。
まとめ
オススメのキーボードを5つ紹介しましたが、どれか琴線に触れるものはありましたか?快適なキーボードを使っているとプログラミングも楽しくなります。ぜひ自分に合ったキーボードを探してみてはいかがでしょうか。
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